ウミガメは、陸で暮らしていたカメが海で生活するように進化した仲間です。世界には全部で8種類のウミガメがいます。そのうち、日本周辺ではアオウミガメ、アカウミガメ、タイマイの3種類を見ることができます。
甲羅が青いのがアオウミガメ!甲羅が赤いのがアカウミガメ!ではないようです。
今回は、アオウミガメとアカウミガメの違いを見ていきましょう!
アオウミガメ

カメ目 ウミガメ科 アオウミガメ属
絶滅危惧種
学名 Chelonia mydas
英名 Green turtle
- 甲長 80~100cm
- 分布 熱帯~温帯の海
- 生息地 浅い沿岸
- 食べ物 海草、海藻

甲羅の下にある脂肪が青っぽい色(緑色)をしていることから、アオウミガメと名前がつきました。甲羅が青いからアオウミガメではないのですよ。
アオウミガメの分布
アオウミガメは太平洋、大西洋、インド洋の熱帯域から温帯にかけての海域と地中海などに分布しています。
日本国内では、小笠原諸島や南西諸島を中心に産卵が確認されています。
【生息地】浅い沿岸
アオウミガメの特徴
体の色
アオウミガメは、ウミガメの中では珍しい草食性です。
甲羅の下の脂肪が青っぽい色(緑色)をしているのは、海藻や海草を主食としているため、色素が脂肪に沈着するからです。
大きさ
アオウミガメは、世界で2番目に大きいカメです。世界で一番大きいカメはオサガメです。
頭と口

アカウミガメより頭やあごが小さいのが特徴です。
歯はありませんが、口の縁はノコギリのようにギザギザしていて、海藻や海草を食べやすい形になっています。
甲羅
甲羅は水のしずくのような流線形で、表面はツルツルしています。水の抵抗を少なくするため、海の中をスムーズに泳ぐことができます。
長い前足

前足はヒレのような形をしています。大きな前足を上下に動かし、鳥が羽ばたくように泳ぎます。
一生のほとんどを海で生活するため、陸に上がるのは産卵をするメスがほとんどです。
アオウミガメの生態
何を食べるの?
大人になると草食性になり、海草や海藻を主食としています。子どもの頃は雑食性で、甲殻類(カニ・エビ)、海藻、貝、クラゲなどを食べます。
泳ぐのが速い
普段は時速2~3kmほどでゆっくり泳いでいます。
しかし、サメなどの外敵に襲われそうになると、時速30kmほどまでスピードを上げて逃げることができます。
長距離を泳ぐ

アオウミガメは成長すると、エサ場と産卵場所を行き来するため、数千kmも泳ぐことがあります。大人になると、生まれた浜へ戻って産卵すると考えられています。
息を止めるのが得意
水の中で休憩するときは、5時間以上も息を止めることができます。一方、エサを探して泳いでいるときは、3~5分ごとに水面へ出て息継ぎをします。
砂浜で産卵する
繁殖期になると、メスは自分が生まれた砂浜へ戻り、夜になると砂浜に穴を掘って約100個の卵を産みます。
子ガメはふ化すると、一斉に海へ向かって歩き始めます。
アカウミガメ

出典:新江ノ島水族館
カメ目 ウミガメ科 アカウミガメ属
絶滅危惧種
学名 Caretta caretta
英名 Loggerhead seaturtle
- 甲長 70~100cm
- 分布 熱帯~温帯の海
- 食べ物 エビ、カニ、貝
アカウミガメの分布
アカウミガメは太平洋、大西洋、インド洋の熱帯域から温帯にかけての海域と地中海などに分布しています。
日本国内では、本州中部より南の太平洋沿岸、南西諸島で産卵が確認されています。北太平洋では、日本が唯一の産卵地。
アカウミガメの特徴
体の色
アカウミガメの甲羅の下にある脂肪は黄色をしています。
名前の由来は脂肪ではなく、赤茶色をした甲羅や頭、手足の色から「アカウミガメ」と呼ばれています。
大きさ
甲長は70~100cmほどになり、アオウミガメと同じくらいの大きさまで成長します。
頭と口

アオウミガメより頭やあごが大きいのが特徴です。強いあごを持っているため、カニや貝などの硬い殻もかみ砕いて食べることができます。
甲羅
甲羅はややハート形をしていて、表面はザラザラしています。甲羅には藻が生えたり、フジツボなどが付いたりすることもあります。
長い前足
前足はヒレのような形をしていて、大きく上下に動かして泳ぎます。
長い距離を泳ぐことができ、日本から太平洋を横断するほどの長い旅をすることもあります。
アカウミガメの生態
何を食べるの?
アカウミガメは肉食性で、エビやカニ、貝などを主食としています。強いあごを使って、硬い貝殻やカニの甲羅もかみ砕いて食べることができます。
遠くまで泳ぐ
アカウミガメも成長すると何千kmも海を旅します。
日本で生まれた子ガメの中には、太平洋を横断して北アメリカ付近まで移動するものもいます。そして大きくなると、日本へ戻って産卵すると考えられています。
砂浜で産卵する

繁殖期になると、メスは自分が生まれた砂浜へ戻ります。夜になると砂浜に穴を掘り、一度に約100個の卵を産みます。
約2か月後にふ化した子ガメは、一斉に海へ向かって歩き始めます。しかし、海へたどり着けるのはほんの一部で、多くは鳥やカニ、魚などの天敵に食べられてしまいます。
アオウミガメとアカウミガメを比べてみよう

頭のちがい
- アオウミガメ:頭が小さい、口は細くてギザギザ
- アカウミガメ:頭が大きい、口は大きくて丈夫
口のちがい
- アオウミガメ:細くてギザギザの口(海藻を食べる)
- アカウミガメ:丈夫で強い口(カニや貝をかみ砕く)
甲羅のちがい
- アオウミガメ:丸い形でツルツル
- アカウミガメ:ハート型でザラザラ
食べ物のちがい
- アオウミガメ:海藻、海草
- アカウミガメ:カニ、エビ、貝
歩き方のちがい
- アオウミガメ:前足を左右交互に動かして歩く
- アカウミガメ:前足を同時に動かして歩く
頭の模様のちがい

- アオウミガメ:縦に2枚
- アカウミガメ:花びらのような模様
ウミガメを守るために
ウミガメは海岸開発や海洋ごみ、漁業用の網などの影響で数が減っています。特にビニール袋をクラゲと間違えて食べてしまう事故も問題になっています。きれいな海を守ることが、ウミガメを守ることにつながります。
まとめ
アオウミガメは海藻や海草を食べる草食性のウミガメです。一方、アカウミガメはカニや貝などを食べる肉食性で、頭や口の形にも大きな違いがあります。
どちらも広い海を何千kmも旅し、成長すると生まれた浜へ戻って産卵します。しかし、海洋ごみや海岸開発などの影響で数が減っているため、きれいな海を守ることがウミガメを守ることにつながります。