リスのなかま
リスのなかまには、ニホンリスのほかにも、北海道にくらすエゾリスやシマリスなど、さまざまな種類がいます。
長い尾を持ち、木の枝をすばやく走る姿がリスの大きな特徴です。種類によってくらす場所や体の大きさは違いますが、木の実などを食べる種類が多く、森林の中で重要な役割を持っています。
日本の森林で見られるニホンリスは、木の上を自由に動き回るだけでなく、食べ物を地面に隠しておくという面白い習性も持っています。
ニホンリス
齧歯目(げっしもく) リス科 リス属
学名 Sciurus lis
英名 Japanese squirrel
- 体長 約16~22cm
- 尾長 約13~17cm
- 体重 約250~310g
- 分布 本州、四国、九州
- 生息地 森林、雑木林など
- 食べ物 木の実、種子、果実、キノコ、芽、樹皮、昆虫など
- 寿命 長いものでは16年ほど
ニホンリスの分布

ニホンリスは日本固有のリスで、本州、四国、九州の森林にくらしています。
特に、木の実がとれる森林や雑木林などを好み、木から木へ移動しながら生活しています。森林が道路などで分断されると移動しにくくなるため、木々がつながった環境が大切です。
【生息地】森林・雑木林・松林など
ニホンリスの特徴

体の大きさ
ニホンリスの体長は約16~22cm、尾長は約13~17cm、体重は約250~310gです。
小さな体ですが、木の上で生活するためのすぐれた運動能力を持っています。枝の上を走ったり、木の幹を上り下りしたりする姿はとても身軽です。
長い尾は何のため?
ニホンリスといえば、ふさふさした長い尾です。
この尾は、木の枝を走ったり、枝から枝へ飛び移ったりするときに、体のバランスを取るのに役立ちます。
細い枝の上をすばやく移動できるのも、体の動きに合わせて尾を上手に使っているからです。
木を逆さまに降りることもできる

ニホンリスは木登りが得意です。
鋭い爪で樹皮をしっかりつかむため、木の幹を上るだけでなく、頭を下に向けた状態で降りることもできます。
木を登り下りするときにはかなりの速さで動くことがあり、小さな体からは想像できないほどすばやい動きを見せます。
夏と冬で毛が変わる

ニホンリスの毛は、一年中同じではありません。
夏には茶色っぽい毛が目立ちますが、冬になると灰色がかった毛に変わります。冬には耳の先に長い毛が生えるのも特徴です。
季節によって毛を生え替わらせながら、暑さや寒さに対応しています。
白いおなかが目印
ニホンリスのおなかは白い毛で覆われています。
背中側の毛とは色が大きく違うため、ニホンリスを見分けるときの特徴の一つになります。タイワンリスなど、よく似たリスと比べると、おなかの色の違いも分かりやすいポイントです。
ニホンリスの生態
何を食べるの?

ニホンリスは、木の実を中心にさまざまなものを食べます。
クルミなどの種子や果実、キノコ、木の芽、樹皮などを食べるほか、昆虫を食べることもあります。
季節によって食べられるものが変わるため、その時期に手に入る食べ物を上手に利用しています。
木の実を隠しておく

ニホンリスには、食べ物をあちこちに隠しておく習性があります。
木の実をくわえて運び、土の中や落ち葉の下などに埋めて隠します。こうして一か所にまとめず、いくつもの場所に分けておくことで、食べ物を少しずつ保存しています。
隠した場所を覚えておき、あとから掘り出して食べることもあります。
クルミを食べるのが上手!
ニホンリスは、硬いクルミの殻を鋭い前歯で器用にかじります。
クルミの殻には、リスがかじった跡が残ることがあります。殻の端からかじり進め、最後にはきれいに割って中の実を取り出します。
森の中で、きれいに割れたクルミの殻を見つけたら、ニホンリスが食べた跡かもしれません。
冬眠するの?

ニホンリスは冬眠しません。
冬になっても活動を続けます。寒い季節には毛が厚くなり、体を寒さから守ります。
雪が積もる地域でも冬を越しながら活動するため、雪の上に小さな足あとが残っていることもあります。
昼間に活動する
ニホンリスは昼行性で、昼間に活動します。
朝から木の上や地面を動き回り、食べ物を探したり、木の枝を移動したりします。夜になると巣などで休みます。
赤ちゃんはどうやって育つの?
ニホンリスは春から秋にかけて繁殖し、1回に3~6頭ほどの子どもを産みます。
生まれたばかりの赤ちゃんは自分で生活することができないため、母親に育てられます。
成長すると巣から出るようになり、木登りをしたり、食べ物を探したりしながら、少しずつ一人で生活できるようになっていきます。
ニホンリスの天敵

ニホンリスは体が小さいため、森の中では猛禽類やテンなどに狙われることがあります。
危険を感じたときには、すばやく木の上へ逃げたり、枝から枝へ移動したりします。木の上を自由に動ける体は、食べ物を探すだけでなく、敵から逃げるときにも役立っています。
ニホンリスを守るために
ニホンリスがくらすには、木の実をつける木がある森林が必要です。
森林が減ったり、道路などによって森が分断されたりすると、食べ物を探したり別の場所へ移動したりすることが難しくなります。また、道路を渡るときに車とぶつかる事故も心配されています。
ニホンリスが安心してくらせるように、森林を守り、木々がつながった環境を残していくことが大切です。
まとめ
ニホンリスは、長い尾とすばやい動きが魅力的な、日本固有のリスです。
木の幹を自由に上り下りし、枝の上を走りながら木の実などを探します。秋には食べ物をあちこちに隠し、冬になるとそれを掘り出して食べるという、面白い習性も持っています。
さらに、硬いクルミを上手に割って食べたり、冬眠せずに雪の中でも活動したりと、かわいらしい姿からは想像できないたくましさがあります。
森の中で見つけたクルミの殻や小さな足あと。そこには、木の上を駆け回るニホンリスのくらしが隠れているのかもしれません。