【ケープハイラックス|動物図鑑】特徴と生態

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哺乳類
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ケープハイラックス

 ハイラックス目(岩狸目) ハイラックス科 ハイラックス属
  絶滅危惧種
  学名  Procavia capensis capensis
  英名  Cape Hyrax

  • 体長  38~60cm
  • 体重  1.8~5.5kg
  • 分布  アフリカ中部・南部、紅海沿岸部
  • 生息地 岩場、草原、低木林、半砂漠
  • 食べ物 葉、草、果実

ケープハイラックスは、外見はモルモットやウサギに似ていますが、DNA解析や化石の研究から、ゾウに近い特徴を持った原始的な動物だと分かりました。

別名は『イワダヌキ』『ロックハイラックス』

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ケープハイラックスの分布

ケープハイラックスはアフリカ中部・南部、紅海沿岸部に分布しています。

【生息地】岩場、草原、低木林、半砂漠

ケープハイラックスの特徴

体長は38~60cmで、体重は1.8~5.5kgくらい。しっぽはほとんどありません。

ハイラックスの上あごには2本の大きな牙があります。

牙と言えば、ライオンやオオカミなどの肉食動物の犬歯が発達したものですが、ハイラックスの牙は犬歯ではなく前歯です。ゾウやネズミの牙のようにずーっと伸び続けます。

エサを食べる時は、前歯ではなく奥にある臼歯で食べます。

牙は下の2本の前歯(有根)で毎日研がれているので、ナイフの様な形になっています。こんな立派な牙も外敵と闘えるほどの武器にはならず、群れのオス同士との縄張り争いで使われます。

前肢は指4本、後ろ肢は指3本。指の爪は、ゾウの蹄に似た平たい爪が特徴。

足裏には肉球のようなクッションがあるので、硬い岩場を移動するのに適しています。また足裏には汗腺が多くあり、汗腺から分泌される汗が滑り止めになって、急斜面の岩場でも登ることができます。

後ろ肢の第2指には鉤爪(かぎづめ)に似たものがあり、毛づくろいするときに役立ちます。

全身が硬くて短い灰色の毛におおわれていて、背中側より腹側の方が色が薄くなっています。

体毛の所々に6~8cm程度の感覚毛という長い毛があります。この感覚毛は、岩場の狭い所や暗い場所を通る時、体の向きや距離感を計るセンサーの役割をしています。

横浜動物園ズーラシアのケープハイラックスです。

 

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ケープハイラックスの生態

食べ物

ケープハイラックスは草食性で、草や木の葉、植物の花や実を食べます。

生活

ケープハイラックスは、海抜3300mまでの岩場の割れ目や自分で掘った穴を巣にしています。

縄張り内には、1頭のオスのリーダーと複数のメス、その子ども達を合わせて数頭~50匹が群れで生活しています。

1頭が岩場の上で見張り役をして、危険がせまると警戒音を出してみんなに知らせます。仲間同士のコミュニケーションには、21種類の鳴き声を使い分けます。

岩場で日向ぼっこが大好き

ハイラックスは昼行性の動物です。

毎朝、岩の上で1~2時間の日向ぼっこをするのが大好き。体温調節が苦手なハイラックスは、寒い時は日向ぼっこして体を温め、暑い時は岩場や日陰で体を冷やします。

繁殖

一夫多妻。繁殖期は雨期で妊娠期間は210~240日。1回に2~3頭の子どもを産みます。

生まれたばかりの子どもの体重は170~240gほど。生後2日後には歩くことができます。生後2週間で硬いエサが食べ始め、生後10週間で離乳します。

 

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