ハリモグラ

カモノハシ目(単孔目) ハリモグラ科 ハリモグラ属
学名 Tachyglossus aculeatus
英名 Echidna
- 体長 35~53cm
- 体重 2.5~7kg
- 分布 オーストラリア、ニューギニア島南東部、タスマニア島、インドネシア
- 生息地 森林、山地、岩石地、砂地、乾燥地
- 食べ物 アリ、シロアリ
ハリモグラは英語でEchidna(エキドナ)と呼ばれています。
ハリモグラの分布

ハリモグラはオーストラリア、ニューギニア島南東部、タスマニア島、インドネシアに分布しています。
【生息地】森林、山地、岩石地、砂地、乾燥地
ハリモグラの特徴

体の大きさ
ハリモグラは体長35~53cm、体重2.5~7kgほどになる小さな哺乳類です。
一見するとハリネズミに似ていますが、まったく別の動物で、カモノハシと同じ「単孔類(たんこうるい)」の仲間です。
オーストラリアやニューギニア島の森林や草原、岩場など、さまざまな環境で暮らしています。
卵を産む哺乳類
ハリモグラは哺乳類でありながら卵を産む、とても珍しい動物です。
おしっこやウンチ、卵を産むための出口が1つになった「総排出腔(そうはいしゅつこう)」を持っています。この特徴はカモノハシにも共通しており、単孔類だけに見られます。
また、ほかの哺乳類と比べて体温が低く、ゆっくりとした生活を送っています。
細長いくちばし
ハリモグラには細長く伸びた「口吻(こうふん)」と呼ばれるくちばしがあります。
口は先端にあり、わずか5mmほどしか開きません。歯はなく、土の中にいるアリやシロアリを探すために使われます。
くちばしには小さな電気を感じ取る能力もあり、地面の中にいる獲物を見つけるのに役立っています。
長い舌
舌は15~18cmほどあり、ネバネバした唾液でおおわれています。
力強い前足でアリ塚やシロアリの巣を壊し、細長い舌をすばやく出し入れして獲物をからめ取ります。歯がないため、そのまま飲み込んで食べます。
鋭いトゲ
背中には体毛が変化した鋭いトゲが生えています。長いものでは5cmほどになり、外敵から身を守る大切な武器です。
危険を感じると体を丸めたり、地面を掘って体を半分埋めたりして、トゲだけを外へ向けて身を守ります。
敵におそわれると丸くなります

敵におそわれると、ボールの様に丸くなります。写真でみると、栗に見えますね。
力強い足

ハリモグラの足は短いですが、とても力強くできています。
前足には大きな爪があり、固い地面でもあっという間に穴を掘ることができます。後ろ足の長い鉤爪(かぎづめ)は、体についた汚れや寄生虫を取り除く毛づくろいにも使われています。
ハリモグラの生態
何を食べるの?
ハリモグラはアリやシロアリを主食としています。
鋭い爪で巣を壊し、長い舌で次々と獲物を食べます。歯がないため、飲み込んだエサは胃や消化器官で細かくすりつぶして消化します。
単独で暮らす
ハリモグラは基本的に1頭で生活しています。
昼間に活動することが多いですが、暑い地域では朝や夕方、夜に活動することもあります。
縄張りを持たず、広い範囲を歩き回りながらエサを探しています。
暑さが苦手
ハリモグラは汗をかくことができません。
そのため、暑い日は岩陰や倒木の下で休み、気温が下がるのを待ちます。
寒い地域では冬になると活動が少なくなり、冬眠のような状態になることもあります。
赤ちゃんの誕生
繁殖期は6~9月ごろです。
メスは1回に1個の卵を産み、お腹にできる育児のうで約10日間温めます。ふ化した赤ちゃんはとても小さく、しばらくは育児のうの中で母乳を飲みながら育ちます。
子どもの成長
赤ちゃんにはまだトゲがなく、やわらかい皮ふをしています。
成長すると少しずつトゲが生え始め、体が大きくなると巣穴で生活するようになります。
生後半年ほどで母親から離れ、自分でエサを探して生活を始めます。
ハリモグラの天敵
大人のハリモグラは鋭いトゲを持っているため、天敵はあまり多くありません。
しかし、ディンゴや大型のヘビ、ワシなどに襲われることがあります。危険を感じると丸くなったり、すばやく土に潜ったりして身を守ります。
ハリモグラを守るために
現在、ハリモグラは絶滅の危険は高くありません。しかし、森林開発や道路の建設、交通事故などによって、一部の地域では数が減っています。
オーストラリアでは自然環境を守る活動が続けられており、野生で安心して暮らせる環境を残すことが大切です。
まとめ
ハリモグラは、卵を産む珍しい哺乳類です。長いくちばしやネバネバした舌、鋭いトゲなど、アリやシロアリを食べたり、身を守ったりするための特徴をたくさん持っています。
見た目はハリネズミに似ていますが、カモノハシと同じ単孔類の仲間であり、進化の歴史を知るうえでも貴重な動物です。
これからも豊かな自然を守り、ハリモグラが安心して暮らせる環境を未来へ残していきたいですね。