アルマジロってどんな動物?
アルマジロは、世界で唯一「甲羅」を持つ哺乳類です。名前はスペイン語で「鎧を着たもの」という意味があり、硬い甲羅で体を守っています。主にアメリカ大陸の草原や森林に暮らし、夜になると活動を始めます。
種類によって大きさや暮らし方はさまざまで、ボールのように丸くなる種類や、川底を歩ける種類もいます。長い爪で穴を掘り、ベタベタした長い舌でアリやシロアリを食べるなど、ほかの哺乳類にはあまり見られない特徴を持っています。
アルマジロのなかまの多くは夜行性。1日の睡眠時間は最高で16時間。

現在、アルマジロの仲間は約20種類が知られています。大きさや暮らし方は種類によって異なりますが、どれも穴掘りが得意で、丈夫な甲羅を持っていますよ。
アルマジロの天敵
アルマジロの天敵はジャガーやピューマなどの大型肉食動物です。危険を感じると素早く巣穴へ逃げ込んだり、種類によっては体を丸めて甲羅で身を守ったりします。
アルマジロの分布

| 分布 | 生息環境 | |
| ムツオビアルマジロ | 南アメリカ(アンデス山脈東部) | サバンナ、熱帯雨林 |
| ミツオビアルマジロ | 南アメリカ中央部(ブラジル) | サバンナ、森林 |
| ココノオビアルマジロ | 北アメリカ南東部~南アメリカ | 草原、森林 |
| オオアルマジロ | 南アメリカ北東部~南アメリカ南東部 | サバンナ、熱帯雨林、森林 |
| ヒメアルマジロ | 南アメリカ中央部(アルゼンチン) | 草原、乾燥した砂地 |

ムツオビアルマジロ

アルマジロ目(貧歯目) アルマジロ科 ムツオビアルマジロ属
学名 Euphractus sexcinctus
英名 Six-banded Armadillo
- 体長 40~50cm
- 尾長 12~24cm
- 体重 3.2~6.5kg
- 分布 南アメリカ(アンデス山脈東部)
- 生息地 サバンナ、熱帯雨林
- 食べ物 シロアリ、昆虫、小動物、死肉、植物
一番よく見られるアルマジロ
一番よく見られるアルマジロで、体には6~8本の帯があります。
主に夜行性で、昼間は自分で掘った巣穴の中で休み、夜になると昆虫や小動物などを探して活動します。
子どもを大切に育てる
一度に産む子どもの数は1~3頭です。
お母さんは子どもを口でくわえて安全な場所へ運び、巣穴の中で大切に育てます。子どもは成長するまで母親と一緒に生活し、エサの探し方などを少しずつ覚えていきます。
ミツオビアルマジロ

アルマジロ目(貧歯目) アルマジロ科 ミツオビアルマジロ属
絶滅危惧種
学名 Tolypeutes tricinctus
英名 three-banded armadillo
- 体長 22~27cm
- 尾長 6~8cm
- 体重 1~1.6kg
- 分布 南アメリカ中央部(ブラジル)
- 生息地 サバンナ、森林
- 食べ物 シロアリ、昆虫、小型脊椎動物、死肉、植物
ボールのように丸くなる!
丸くなれるのは、ミツオビアルマジロとマタコミツオビアルマジロの2種類だけです。
甲羅のすき間に頭や足をぴったり入れることで、敵に体を開かれにくくします。アルマジロの仲間の中でも、とても珍しい身の守り方です。




本当だ~ボールみたい!敵は手も足も出せないね!
巣穴をあまり掘らない
ほかのアルマジロとは違い、自分で巣穴を掘ることはあまりありません。
そのため、危険を感じたときは丸くなって身を守ることが多く、この特徴が生き残るための大きな武器になっています。
ココノオビアルマジロ

アルマジロ目(貧歯目) アルマジロ科 ココノオビアルマジロ属
学名 Dasypus novemcinctus
英名 nine-banded armadillo
- 体長 38~57cm
- 尾長 28~43cm
- 体重 3~7kg
- 分布 北アメリカ南東部~南アメリカ
- 生息地 草原、森林
- 食べ物 昆虫、ミミズ、果実、死肉
ジャンプをする!
危険を感じると、約1m近く真上へジャンプすることがあります。
突然飛び上がることで敵を驚かせますが、車に驚いてジャンプし、車体にぶつかってしまう事故も起きています。
川底を歩ける!

ココノオビアルマジロは川を泳ぐだけでなく、川底を歩いて渡ることもできます。
川を渡る前には腸や胃に空気を取り込み、体の浮力を調節します。また、数分間息を止めることができるため、水中でも落ち着いて移動できます。

ココノオビアルマジロは、川の中で数分間 息をとめることが出来るんだよ。
オオアルマジロ

アルマジロ目(貧歯目) アルマジロ科 オオアルマジロ属
絶滅危惧種
学名 Priodontes giganteus
英名 giant armadillo
- 体長 75~100cm
- 尾長 50~55cm
- 体重 19~32kg
- 分布 南アメリカ北東部~南アメリカ南東部
- 生息地 サバンナ、熱帯雨林、森林
- 食べ物 シロアリ、アリ、昆虫、死肉
世界最大のアルマジロ
アルマジロの仲間で一番大きいのはオオアルマジロです。
体長は75~100cm、体重は30kgを超えることもあり、長く丈夫な前足の爪でシロアリ塚を壊してエサを探します。
強力な前足
前足には非常に大きな爪があり、硬い地面でも短時間で巣穴を掘ることができます。
この巣穴はオオアルマジロだけでなく、ほかの動物たちが利用することもあり、自然の中で大切な役割を果たしています。
ヒメアルマジロ

アルマジロ目(貧歯目) アルマジロ科 ヒメアルマジロ属
学名 Chlamyphorus truncatus
英名 Pink fairy armadillo
- 体長 13~15cm
- 尾長 2.5~3cm
- 体重 0.1~0.2kg
- 分布 南アメリカ中央部(アルゼンチン)
- 生息地 草原、乾燥した砂地
- 食べ物 シロアリ、アリ、昆虫(幼虫)、植物
世界最小のアルマジロ
アルマジロの仲間で一番小さいのはヒメアルマジロです。
体長はわずか13~15cmほどで、大人の手のひらに乗るくらいの大きさしかありません。
砂にもぐる名人
ヒメアルマジロは穴掘りが得意で、やわらかい砂地にすばやく潜ることができます。
昼間は掘った穴の中で休み、夜になると地上へ出てアリやシロアリ、昆虫の幼虫などを探して食べます。砂の中を泳ぐように移動することから、「砂を泳ぐアルマジロ」と呼ばれることもあります。
アルマジロの特徴
世界で唯一!甲羅を持つ哺乳類

アルマジロの甲羅はカメの甲羅とは違い、骨と硬い皮膚が組み合わさってできています。
体を完全に覆うものではなく、体を曲げたり走ったりしやすいように帯状の部分があり、柔軟に動くことができます。種類によって甲羅の帯の数や形が異なり、見分けるポイントにもなっています。
穴掘り名人!

長い前足の爪を使い、あっという間に巣穴を掘ります。
巣穴は休んだり子育てをしたりする場所になるだけでなく、暑さや寒さを避けたり、天敵から身を守ったりする大切な隠れ家にもなっています。
長い舌で昆虫を食べる

ベタベタした長い舌を使って、アリやシロアリなどをなめ取るように食べます。
丈夫な前足でアリ塚や地面を掘り、長い舌を差し込んで一度にたくさんの昆虫を捕まえます。歯が少ない種類も多く、丸のみするように食べるのが特徴です。
世界最大のアルマジロ
アルマジロの仲間で最も大きいのはオオアルマジロです。体長は75~100cm、体重は30kgを超えることもあります。
強力な前足の爪で大きな巣穴を掘り、シロアリやアリを中心に食べています。現在は森林の減少や狩猟などの影響で数が減っており、絶滅が心配されています。
世界最小のアルマジロ
アルマジロの仲間で最も小さいのはヒメアルマジロです。体長はわずか13~15cmほどしかありません。
柔らかい砂地にすばやく潜ることができるため、「砂の中を泳ぐアルマジロ」と呼ばれることもあります。小さな体を生かして地中で昆虫を探しながら暮らしています。
アルマジロを守るために
森林伐採や農地の開発、交通事故、狩猟などによって数が減っている種類もいます。特に生息地が限られている種類は環境の変化を受けやすく、保護活動が進められています。
これからも野生のアルマジロが安心して暮らせるよう、生息地を守り、人と自然が共存できる環境づくりが大切です。
まとめ
アルマジロは世界で唯一、甲羅を持つ哺乳類です。穴掘りが得意で、種類によっては丸くなったり川底を歩いたりするなど、それぞれ違った特徴があります。
また、丈夫な爪や長い舌、優れた嗅覚など、地中や夜の生活に適した体のつくりも大きな魅力です。これからも自然の中で暮らし続けられるよう、生息地を守り、野生動物を大切にしていくことが重要です。