【シロテテナガザル|動物図鑑】特徴と生態

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哺乳類
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シロテテナガザル

 10月24日は『国際テナガザルの日』

サル目(霊長目) テテナガザル科 テナガザル属
  学名  Hylobates lar
  英名  Lar Gibbon

  • 体長  44~64cm
  • 尾長  0cm
  • 体重  4.4~6kg
  • 分布  タイ、ミャンマー、ラオス、マレーシア、中国南部など
  • 生息地 熱帯雨林
  • 食べ物 果実、木の実、若葉、昆虫、鳥の卵

シロテテナガザルの分布

シロテテナガザルは、中国南部からミャンマー、タイ、ラオス、マレーシアにかけての東南アジアに広く分布しています。

【生息地】熱帯雨林

一年中暖かく雨の多い熱帯雨林を好み、高い木が生い茂る森林で生活しています。

ほとんどの時間を樹上で過ごし、地上へ降りることはめったにありません。そのため、森林が途中で途切れてしまうと移動が難しくなり、生活範囲が狭くなってしまいます。

シロテテナガザルの特徴

体の大きさ

シロテテナガザルは、体長44~64cm、体重4.4~6kgほどの小型類人猿です。

尾はなく、腕は足より約1.4倍も長くなっています。この長い腕は、枝から枝へ素早く移動するために発達しました。

ブラキエーションでは左右の腕を交互に使い、時速50km近い速さで移動することもあるといわれています。

白い手足

シロテテナガザルの毛色は、黒色、茶色、黄褐色、クリーム色など個体によってさまざまです。

名前に「シロテ」とありますが、全身が白いわけではありません。手と足の先が白く、顔の周りも白い毛で縁取られていることが名前の由来です。

この白い模様によって黒い顔がよく目立ち、他のテナガザルとも見分けやすくなっています。

正面を向いた目

シロテテナガザルの両目は顔の正面についています。そのため立体的に物を見ることができ、高い木の枝までの距離を正確に判断できます。

高速で枝渡りをしても枝をつかみ損ねないのは、この優れた立体視のおかげです。

下向きの鼻

シロテテナガザルは狭鼻猿類(きょうびえんるい)の仲間です。

鼻の穴は左右の間隔が狭く、下向きについています。これは人間やゴリラ、チンパンジーなどの類人猿にも共通する特徴です。

平たい爪

シロテテナガザルの指先には、人間と同じような平たい爪があります。

親指が他の指と向かい合うため、枝をしっかり握ることができ、細い枝でも安定して移動できます。

器用な手は果実をつかんだり、食べ物を口へ運んだりするときにも役立っています。

シロテテナガザルの生態

歌声で縄張りを守る

シロテテナガザルは昼行性で、朝から夕方まで活動します。

家族単位で生活することが多く、オスとメスの夫婦、その子どもを合わせた2~6頭ほどの小さな群れをつくります。

夫婦は毎朝、数km先まで届く大きな鳴き声で縄張りを主張します。この鳴き声は「デュエット」と呼ばれ、歌を歌っているように聞こえることでも知られています。

移動するときはブラキエーションを使い、枝から枝へと軽やかに渡っていきます。地上へ降りることはほとんどありませんが、降りた場合は両腕を横へ広げ、バランスを取りながら二足歩行をします。

何を食べるの?

シロテテナガザルは雑食性ですが、食事の多くは植物です。特に熟した果実を好み、木の実や若葉、花なども食べます。

果実が少ない季節には昆虫や鳥の卵なども食べ、食べ物を変えながら生活しています。

優れた視力で熟した果実を見つけ、高い木の上を移動しながら効率よく食べ物を探しています。


赤ちゃんが生まれる

妊娠期間は約7か月です。通常は1頭の赤ちゃんを出産し、母親が数年間かけて大切に育てます。

子どもは母親のお腹や背中につかまりながら成長し、少しずつブラキエーションや食べ物の探し方を覚えていきます。

家族の絆が強く、子どもは親と長い時間を過ごしながら生きるために必要な技術を学びます。

シロテテナガザルの天敵

シロテテナガザルの天敵には、ヒョウや大型のヘビ、猛禽類などがいます。

危険を感じると大きな鳴き声で家族へ知らせ、すばやく木の高い場所へ逃げます。

高い木の上で生活することは、地上にいる肉食動物から身を守ることにもつながっています。

シロテテナガザルの寿命

野生での寿命は約25年です。

動物園などの飼育下では40年以上生きる個体もおり、十分な栄養や医療を受けられることで長生きする傾向があります。

シロテテナガザルを守るために

シロテテナガザルは、森林伐採や農地開発によって熱帯雨林が減少し、生息地を失っています。

また、食用やペットとして捕獲される密猟も個体数減少の大きな原因です。親を殺して子どもだけを捕まえることもあり、家族で暮らすシロテテナガザルにとって深刻な問題となっています。

現在は保護区の整備や密猟の取り締まり、森林の保全活動などが進められていますが、野生で安心して暮らせる環境を守るためには、熱帯雨林そのものを守ることが欠かせません。

まとめ

シロテテナガザルは、美しい歌声のような鳴き声と、長い腕を使ったブラキエーションが特徴の小型類人猿です。尾を持たず、人間やゴリラ、チンパンジーと同じ類人猿の仲間として、高い知能や強い家族の絆を持っています。

しかし現在は、森林伐採や密猟によって個体数が減少し、野生で暮らせる場所は少なくなっています。

動物園でシロテテナガザルを見かけたら、長い腕を使った軽やかな移動や、美しい白い手足、家族で鳴き交わす姿に注目してみてください。そして、熱帯雨林を守ることが、この魅力あふれる類人猿の未来につながることも忘れないようにしましょう。

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