【ラッコ|動物図鑑】特徴と生態

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イタチのなかま

海の上で仰向けになり、おなかの上で貝を割るラッコ。かわいらしい姿が人気ですが、実は冷たい海で暮らすための、驚くような体のしくみを持っています。

とても密な毛で体温を守り、器用な前足でエサをつかみ、石まで道具として使います。海の中でどんな暮らしをしているのかを知ると、ラッコの姿がもっと面白く見えてきます。

ラッコ

5月最終水曜日 『世界カワウソの日』

 ネコ目(食肉目) イタチ科 ラッコ属
 絶滅危惧種
  学名 Enhydra lutris
  英名 Sea Otter

  • 体長  オス:1.2~1.4m、メス:1~1.3m
  • 尾長  25~37㎝
  • 体重  オス:22~45kg、メス:15~35kg
  • 分布  北太平洋沿岸
  • 生息地 沿岸の浅い海
  • 食べ物 ウニ、貝、カニ、ヒトデ、魚など

ラッコはイタチ科の仲間で、海での生活に適した体をしています。オスのほうが大きく、全身を覆う非常に密な毛も大きな特徴です。

ラッコは現在も絶滅の危険が高い動物です。かつて毛皮を目的とした乱獲によって数が大きく減り、現在も海の汚染や油の流出などが問題になっています。

ラッコの分布

ラッコはロシアからアラスカ、カナダ、アメリカ西海岸など、北太平洋の沿岸に分布しています。日本では北海道周辺に生息しており、現在は見られる場所が限られています。

海底にエサが多い浅い沿岸を好み、コンブなどの海藻が生える場所でも暮らします。海の中でエサを探し、海面で休むという生活を送っています。

【生息地】北太平洋沿岸・浅い海・海藻の生える海域

ラッコの特徴

体の大きさ

ラッコの体長はオス1.2~1.4m・メス1~1.3m、体重はオス22~45kg・メス15~35kgほどです。オスのほうが大きく、丸みのある体と平たい後ろ足を持っています。

水中では後ろ足と尾を使って進みます。海で長時間活動するため、見た目以上にしっかりした体をしています。

毛がとても密集している

ラッコには、ほかの海の哺乳類のような厚い脂肪の層がほとんどありません。その代わり、非常に密な毛が体を覆い、毛の間に空気をためて冷たい海から体を守ります。

この毛をきれいに保つことは、ラッコにとって大切です。毛が汚れてしまうと、体を守る働きにも影響するため、ラッコは何度も毛づくろいをします。

前足がとても器用

ラッコの前足は小さく、指を使ってエサをつかむことができます。海底の岩のすき間から獲物を取り出すときにも、この器用な前足が活躍します。

さらに、わきの下にある皮膚のたるみに、石や捕まえたエサを一時的にしまうこともあります。まるで小さなポケットを持っているようです。

石を道具にする

硬い貝などを食べるとき、ラッコは石を道具として使います。おなかの上に石を置き、貝を打ちつけて殻を割るのです。

同じ石を何度も使うこともあり、海の中から自分に合った石を持ってくることがあります。道具を使って食べ物を手に入れる姿は、ラッコの大きな魅力です。

鼻や耳を閉じられる

ラッコは水中へ潜るとき、鼻の穴や耳の穴を閉じることができます。これによって、海水が鼻や耳に入りにくくなります。

ラッコは海の中でエサを探す時間が長いため、こうしたしくみは水中で暮らすうえで役立ちます。小さな体にも、海で生活するための工夫が備わっているのです。

ラッコの生態

何を食べるの?

ラッコは海に潜り、海底にいるウニや貝、カニ、ヒトデなどを探します。ひげや前足を使って、岩のすき間に隠れている獲物も見つけます。

見つけたエサは前足でつかみ、海面まで持って上がります。ラッコは海底と海面を行き来しながら、一日の多くの時間を食べ物を探すことに使っています。

たくさん食べる

ラッコは体が冷えやすい海で暮らしているため、たくさんのエネルギーが必要です。大人のラッコは、1日に自分の体重の20~30%ほどにあたる量を食べることがあります。

食べる量が多いので、エサを探す時間も長くなります。ウニや貝だけに頼るのではなく、カニや巻き貝、ヒトデなど、さまざまな生き物を食べています。

海の上で休む

エサを探し終えると、ラッコは海面に浮かんで休みます。仰向けになって体を水にあずけ、体力を回復させます。

コンブなどの海藻がある場所では、体に海藻を巻きつけて流されにくくすることもあります。また、何頭ものラッコが集まって海面で休むこともあり、この集まりは「ラフト」と呼ばれています。ラフトは英語で「いかだ」という意味です。

毛づくろいをする

ラッコは食事と睡眠の時間以外は、前足を使って毛を丁寧に整えます。毛づくろいにかかる時間は1日5~8時間です。これは見た目をきれいにするためだけではありません。

ラッコの毛には空気の層があり、それが冷たい海水から体を守っています。毛をきれいに保つことで、この大切な空気の層を維持しています。

赤ちゃんが生まれる

メスは通常、1頭の赤ちゃんを産みます。生まれたばかりの赤ちゃんは母親のおなかの上で過ごし、母親は授乳しながら大切に育てます。

赤ちゃんはまだ自分で上手に潜ることができません。母親と一緒に過ごしながら、泳ぎ方や毛づくろい、エサの探し方などを少しずつ身につけていきます。

子どもが育つ

ラッコの子育ては母親が中心です。母親は赤ちゃんをおなかに乗せて休ませたり、毛づくろいをしたりしながら育てます。

成長した子どもは、少しずつ海の中へ潜り、自分でエサを取る練習を始めます。やがて母親から離れて、自分で食べ物を探して暮らせるようになります。

ラッコの天敵

ラッコには、シャチやホホジロザメなどの天敵がいます。特に海の中では、捕食者の接近に注意しながら暮らしています。

一方で、ラッコが休んだり子育てをしたりする場所に人間が近づきすぎることも、ラッコの生活を乱す原因になります。食事や休息、子育てを安心して続けられる環境を守ることが大切です。

ラッコを守るために

ラッコは過去の乱獲によって大きく数を減らしました。現在も油の流出や海の汚染、病気などが生存を脅かす要因になっています。

ラッコを守るには、ラッコそのものだけでなく、エサを支える沿岸の海の環境を守ることも大切です。ラッコが暮らせる海を残すことは、そこに暮らす多くの生き物を守ることにもつながります。

まとめ

ラッコは、密な毛で冷たい海に耐え、器用な前足でエサをつかみ、ときには石まで道具として使います。かわいらしい姿の中には、海で生きるための工夫がたくさん詰まっています。

そして、海の上で浮かぶ姿の下では、海底でエサを探し、母親が赤ちゃんを育てる暮らしが続いています。ラッコを知ることは、ラッコが暮らす海そのものを知ることにもつながります。

アキラ

はじめまして、動物大好きのアキラと申します。私の住む福岡県には動物園や植物園があり、月に1度は動物園を訪れます。今はキリンの子どもが産まれたので成長が楽しみです。このサイトでは動物・生き物についての情報を発信していきます。

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